労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo. 154 (2021-11-05)


* 本メールは労働安全衛生総合研究所に配信を登録された方に配信しています。
** 次回配信予定:2021年12月3日(毎月第一金曜日発行)
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目次
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【154-1】お知らせ
  1. 研究員(新技術安全分野、電気安全分野、機械安全分野、建設安全分野)の公募について
  2. 「令和三年度研究所一般公開」オンライン開催のご案内
  3. 「国連危険物輸送勧告(TDG)」の紹介および「TDG改訂21版(和訳)」の掲載
  4. GHSラベル解説動画の掲載(YouTube「JNIOSH Channel」)
  5. 「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会報告書」概要の紹介動画の掲載(YouTube「JNIOSH Channel」)
  6. 労働安全衛生研究 Vol.14 No.2 の発行・公開
  7. 令和三年度安全衛生技術講演会 実施報告
  8. 平成30年及び令和元年 労働者死傷病報告における業務上腰痛の発生状況に関する報告書
  9. INDUSTRIAL HEALTH Vol.59 No.4 を発行・公開

【154-2】コラム
  1. 安全関連用途への適用に向けたBluetoothスマートタグの耐環境試験
      (機械システム安全研究グループ 上席研究員 齋藤 剛 )

【154-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
  1. 「メタボローム」について

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【154-1】お知らせ
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1. 研究員(新技術安全分野、電気安全分野、機械安全分野、建設安全分野)の公募について

 当研究所では、新技術を対象とした労働安全研究に関心のある研究員、または新技術を対象とした研究・開発等の経験がある研究員を公募します。

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/jobs/kiyose_211018.html


2. 「令和三年度研究所一般公開」オンライン開催のご案内

 当研究所では、令和3年度研究所一般公開について慎重に検討を重ねてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症対策のため、研究所施設における実開催を行わず、労働安全衛生総合研究所ホームページによるオンライン開催を、清瀬地区、登戸地区について以下の日程で行うことをお知らせします。

 清瀬地区 令和3年12月3日(金)~12月9日(木)
 登戸地区 令和4年1月中旬(予定)

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/announce/2021/open2021/index.html

3.「国連危険物輸送勧告(TDG)」の紹介および「TDG改訂21版(和訳)」の掲載

 化学物質情報管理研究センターでは、GHSだけでなく国連危険物輸送勧告(United Nations Recommendations on the Transport of Dang erous Goods (TDG))に関する和訳や情報収集・調査研究も行っています。このページでは、化学品の危険有害性とTDGの関連について解説しています。また、TDG改訂21版の和訳(仮訳)についても掲載していますので是非ご覧ください。

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/groups/tdg/tdg.html

4.GHSラベル解説動画の掲載(YouTube「JNIOSH Channel」)

 GHSラベル解説動画として、以下の2本の動画教材をYouTube「JNIOSH Channel」に掲載しました。是非ご覧いただき、新人教育、入職者教育などにご活用ください。

・危険性・有害性を知らせる絵表示(GHSラベル)(4分37秒)
 化学製品のラベルに書かれた絵表示の種類や意味について、GHSナビゲーションキャラクターの「ケミちゃん」と一緒に学べる動画です。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://youtu.be/AYzvSiShW1E

・化学製品のラベルを見よう 化学物質管理入門動画教材(20分)
 化学物質のGHSラベルの読み方、描かれた絵表示の意味について解説した化学物質管理の入門動画教材です。(1の4分37秒の動画の内容を含みます。)

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://youtu.be/mm-Mzojbro4

5.「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会報告書」概要の紹介動画の掲載(YouTube「JNIOSH Channel」)

 「職場における化学物質等の管理等のあり方に関する検討会報告書」(2021年7月公表:厚生労働省)の概要について紹介する動画です。この報告書をきっかけに、日本の化学物質管理は「自律的な管理」という従来とは異なる枠組みへ変わっていきます。重要な転機となる報告書についての動画ですので、ぜひご覧ください。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
「化学物質の管理が変わります!~化学物質への理解を高め自律的な管理を基本とする仕組みへ~」(9分26秒)
https://youtu.be/BTYUo5hw2JA

6.労働安全衛生研究 Vol.14 No.2 の発行・公開

 「労働安全衛生研究」は労働安全衛生分野全般を対象とした和文学術誌です。調査及び研究の成果発表の場を広く本分野の研究者、技術者、安全衛生担当者等に提供して、労働安全衛生に関する調査・研究の一層の振興を図ることを目的としています。

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/josh/-char/ja(J-Stage)

7.令和三年度安全衛生技術講演会 実施報告

 令和3年9月28日(火)に安全衛生技術講演会をオンラインで開催いたしました。今年も多数のご参加をいただき誠にありがとうございました。当日の様子を以下にご紹介しておりますので是非ご覧ください。

 ↓↓↓ 詳細は下記をご覧ください。  ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2021/154-1.html

8.労働者死傷病報告における業務上腰痛の発生状況に関する報告書の発行・公開

 休業4日以上の負傷に起因する腰痛及び負傷によらない業務上の腰痛(以下、 業務上腰痛)は、業務上疾病の約6割を占める状況にあり、労働者の安全及び健康を考える上で重要な問題となっています。本報告書では業務上腰痛に共通する特徴を抽出して腰痛発生を予防することを目的に、労働者死傷病報告における業務上腰痛の発生状況を解析しました。

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。  ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/doc/houkoku/2021_05/lowerbackpain_h30-r01.pdf

9.INDUSTRIAL HEALTH Vol.59 No.4 の発行・公開

 当研究所の英文学術誌であるINDUSTRIAL HEALTH Vol.59, No.4を発行・公開しました。巻頭言では、「職業病の歴史」の持つ安全衛生上の意義について、南アフリカ共和国・クワズール・ナタール大学のラジェン・N・ナイドー教授より解説していただきました。原著では、防火フードと防音イヤーマフの併用による聴力影響(英国)、ソーシャルワーカーにおける心理社会的ストレスと反芻・身体症状(スイス)、不眠と主観的認知機能不全における職業性ストレスの媒介(日本,北海道大学)、労働時間と心理的ウェルビーイングにおける雇用形態の効果(韓国)などに関する報告があります。
 現場報告として高齢者介護労働者の重度腰痛に関わる要因(安衛研,岩切一幸研究員)、国別報告としてハーフフェイスピースレスピレーターのフィットテスト(イラン)も紹介されています。ご一読いただくとともに、皆さまの研究成果も積極的に投稿していただけますと幸いです。

 ご質問などがございましたら、本誌事務局( ihjim@h.jniosh.johas.go.jp )までお気軽にお問い合わせください。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/indhealth/59/4/_contents/-char/en(J-STAGE)


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【154-2】コラム
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1.「安全関連用途への適用に向けたBluetoothスマートタグの耐環境試験」
 (機械システム安全研究グループ 上席研究員 齋藤 剛)

 様々な用途で、無線通信をするスマートタグ(以下、BLEタグ)の普及が進んでいます。機械設備を使用する事業場でも作業者の安全管理に適用し、ヒューマンエラーや不安全行動から生じる不確定性を低減して安全管理を達成する手段となることが期待されています。しかし、安全に関わる用途に適用するには、BLEタグの故障や誤作動によるリスクの増大を十分検証しておく必要があります。そこで市販のBLEタグを対象に、電磁妨害や温湿度変化に対する耐性を試験によって調査し、併せて機械設備の災害防止に関わる安全関連制御システムにBLEタグを適用できる可能性について検討しています。当コラムでは、これまでに行った耐環境試験の内容と結果を紹介します。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2021/154-column-1.html

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【154-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
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1. 「メタボローム」について
 
 メタボロームの「メタボ」という単語から、お腹の内面や内臓周りに脂肪が蓄積する「内臓脂肪型肥満」のことを連想されるかもしれませんが、メタボロームとは「細胞内代謝によって作られた低分子化学物質の総体」の呼称です。具体的には、核酸(DNA)やたんぱく質のほか、糖・有機酸・アミノ酸など数千種に及びます。このメタボロームを解析することで、疾患の発症を予測できる可能性があり、本研究ではこのメタボロームの解析を通じて、勤労世代が多く罹患する疾患の診断方法確立を目的に、以下の2点に絞って研究を行っています。

 本研究の詳細については「労災疾病等医学研究普及サイト」に記載がありますので是非ご覧ください。

https://www.research.johas.go.jp/metabolome/

① 過重労働・ストレス下における心疾患イベントを予測する因子
 労働者の過労死予防のため、メタボローム解析により、過労死の要因となっている「心臓疾患」の発症に至る予測因子と、関係因子となりうる定量的マーカーの推測・同定を行います。

【中間報告】
研究1 長時間労働下におけるメタボロームの特徴
 残業時間が月80時間を超える勤労者の血液、尿、唾液を試料としてメタボローム解析を行い、残業時間が少ない時期と比較することで、長時間労働時に特有な変化をもつマーカーの検索をしています。

研究2 ACS患者におけるメタボロームの特徴
 ACS患者(60歳以下の男性勤労者)と年齢をマッチさせた男性勤労者群の血液、尿、唾液を試料としたメタボローム解析に、代謝系の追加、ノンターゲット分析を追加し、更なるマーカー検索を行っています。

② 早期慢性膵炎の疾患概念の研究と新規診断法の開発
 勤労男性に発生率の高い早期慢性膵炎は、職場ストレスと大量飲酒との関連が原因と推測されていますが、未だ明らかではありません。このため、メタボローム解析を通じて早期慢性膵炎の疾患概念を明らかにし早期診断法の開発を行うとともに、早期慢性膵炎と職場ストレス等との関連を検討します。

【中間報告】
 アルコール性慢性膵炎患者、アルコール性早期慢性膵炎患者、健常者(飲酒群、非飲酒群)の症例収集を行っています。一部の症例のメタボローム解析からマーカー候補が抽出され、その分析を行っています。


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