労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo. 127 (2019-06-07)


* 本メールは労働安全衛生総合研究所に配信を登録された方に配信しています。
** 次回配信予定:2019年7月5日(毎月第一金曜日発行)
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目次
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【127-1】お知らせ
  1. 令和元年度 安全衛生技術講演会のご案内(第一報)
  2. 「化学工場で発生した呼吸器疾患に関する災害調査」報告書の公開
  3. 研究員の受賞について

【127-2】コラム
 「低濃度の測定が求められている労働環境中の金属分析」
  (作業環境研究グループ 部長 鷹屋光俊)

【127-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
  1. 「生活習慣病」テーマ(平成30年度開始)について
  2. 「病職歴調査を活用した研究」について

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【127-1】お知らせ
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1. 令和元年度 安全衛生技術講演会のご案内(第一報)

 当研究所では、労働安全衛生に関する研究成果を皆様にわかりやすくご紹介するため、安全衛生技術講演会「新たな時代の労働安全衛生」(参加無料)を東京(9月24日(火))と大阪(10月3日(木))の2ヶ所で開催致します。
 開催時間は、いずれの会場も10時から16時です。プログラムの詳細とお申込みフォームにつきましては下記のURLにてご確認ください。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jniosh.johas.go.jp/announce/2019/kouen.html


2. 「化学工場で発生した呼吸器疾患に関する災害調査」報告書の公開
 当研究所では、標記の災害報告書を発行・公開しました。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/pdf/saigai_houkoku_2019_01.pdf [PDF]

3. 研究員の受賞について
(1) 平成31年度 日本火災学会賞
 当研究所の化学安全研究グループ部長代理 八島 正明 による「産業現場における爆発・火災に関する一連の研究」に対して、令和元年5月25日に行われた日本火災学会令和元年度定時総会におきまして、日本火災学会賞(平成31年度)が授与されました。この学会賞は、火災科学の進歩発展に貢献する優秀な業績に対して与えられるものです。

 八島研究員は、東京大学大学院において博士の学位を取得後、産業安全研究所(現 労働安全衛生総合研究所)にて爆発・火災の研究に着手し、粉じんあるいは粒状可燃性物質の爆発性や燃え拡がりの研究、産業現場における爆発・火災の原因究明などを行い、得られた成果を精力的に論文や記事として投稿し、平成17年度には同会の内田奨励賞を受賞しました。その後も同会の理事を務めたほか、 火災誌の編集や火災便覧第4版の発行などにも従事し、同会の学会活動に邁進しております。以上のことが日本火災学会賞にふさわしいと認められ、今回の表彰に至ったたものです。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/127-1.html


(2) 日本産業衛生学会 生涯教育委員会 第4回若手論文賞
 当研究所の産業ストレス研究グループ任期付き研究員 池田大樹 による「Comparison of hemodynamic responses between normotensive and untreated hypertensive men under simulated long working hours」 に対して、日本産業衛生学会生涯教育委員会より第4回若手論文賞が授与されました。

 本賞は、生涯教育の一環として、若手の日本産業衛生学会学会員が、労働者並びに労働衛生(労働環境)を対象とした研究(基礎研究を含む)に積極的に取り組んでもらうため、若手研究者の会からの発案で創設されたものです。該当年に「出版」された査読付きの英語論文で巻号頁がついたものを対象とし、応募者は論文の筆頭者で、応募時点において40歳未満であること、と若手を対象とする条件が付いています。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/127-2.html


(3) 韓国安全学会(KOSOS)優秀論文賞
 2018年11月7日~9日に開催された韓国安全学会秋期講演会2018において、当研究所の崔首席研究員、遠藤研究員らの発表による”Electrostatic Discharges generated from metal protrusions inside powder silo”が電気安全部門の学術発表会優秀論文賞(写真)に選ばれ、2019年5月8日~10日に開催された韓国安全学会春期講演会2019にて賞状が授与されました。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/127-3.html


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【127-2】コラム
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「低濃度の測定が求められている労働環境中の金属分析」
 (作業環境研究グループ 部長 鷹屋光俊)

 化学物質を扱う労働者の健康を守るには、職場の有害化学物質の気中濃度を正確に知る必要があります。近年、化学物質の規制値や学会等の勧告値が厳しく変わる例が多くなっています。一例として、クロムは米国の労働安全衛生研究所が2013年に、0.2㎍/m³ (0.0002 ㎎/m³)というばく露濃度の許容値(REL)を提案しました。また、米国ACGIHも、六価クロムの閾値として2018年に0.0002 ㎎/m³を勧告しました。これらはいずれも法的拘束力のある値ではありませんが、リスクアセスメントの観点からは、勧告値での管理が望ましいといえます。化学物質の濃度を低濃度で管理するには化学物質の濃度をより低濃度まで測定する必要がありますが、果たしてそれは可能なのか、金属・金属化合物の例でご紹介します。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/127-column-1.html


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【127-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
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1. 「生活習慣病」テーマ(平成30年度開始)について
 勤労者の過労やストレスは、高血圧などの「生活習慣病」の悪化に影響を及ぼすと言われています。たとえば、心筋梗塞などの「心疾患」、脳梗塞などの「脳血管疾患」は、仕事が主な原因で発症した場合、脳・心臓疾患(いわゆる「過労死」)の労災認定の対象となります。つまり、勤労者の過労やストレスと、高血圧等「生活習慣病」発症との因果関係を明らかにすることによって、過労死 の予防等につなげられる可能性があります。
 そこで労働者健康安全機構では、昨年7月から労災疾病等医学研究のテーマとして「生活習慣病」に関する5つ研究を開始しました。

「生活習慣病」の5つの研究テーマ
 現在行っている研究は以下の5つです。いずれの研究も、職業性ストレスや精神的ストレス、長時間労働等と生活習慣病との関連を明らかにすることにより、脳・心臓疾患の予防につなげることを目的としています。

① 地域社会における社会的ストレス及び社会関係資本と生活習慣病との関連に関する研究
② 孤独死の要因となる動脈硬化疾患の発症・再発に関する研究
③ 教員の過労死を予防するモデルの構築に関する調査研究
④ 抑うつ傾向と脳・心臓疾患発症リスクとの関係
⑤ 就労者の疲労(ストレス)に対する客観的指標の実用的な応用に関する研究


 研究の詳細は、こちらのサイトをご覧ください。
http://www.research.johas.go.jp/seikatsu2018/

2. 「病職歴調査を活用した研究」について
 近年、職場環境や雇用形態の変化によって、アスベストばく露などの、いわゆる原因が明らかな職業病の報告は減りつつありますが、他にも未だ明らかとなっていない職業関連疾病が存在する可能性があります。
 全国33の労災病院グループでは、職業と疾病との関連性を研究するため、病職歴調査を行っています。この病職歴調査データを用いて、特定の職業において特定の疾病が増加していないか探索的検討を行い、労働環境の改善や働き方改革の一助となる研究を行っています。

 病職歴調査については下記をご覧ください。
 http://www.research.johas.go.jp/bs/index.html

 平成29年度 入院患者病職歴調査基礎解析 については下記をご覧ください。
 http://www.research.johas.go.jp/bs/doc/20180910.pdf [PDF]



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