労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo. 152 (2021-09-03)


* 本メールは労働安全衛生総合研究所に配信を登録された方に配信しています。
** 次回配信予定:2021年10月1日(毎月第一金曜日発行)
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目次
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【152-1】お知らせ
  1. <今月開催>令和3年度 安全衛生技術講演会のご案内(最終)
  2. 「職場における化学物質管理等のあり方に関する検討会報告書」の概要紹介
  3. 研究員の公募について

【152-2】コラム
  1. 「作業環境における有機化合物分析の低濃度化と個人ばく露測定に向けて」
      (ばく露評価研究部 主任研究員 萩原正義 )

【152-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
  1. 「勤労世代肝疾患」について

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【152-1】お知らせ
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1. <今月開催>令和3年度 安全衛生技術講演会のご案内(最終)

 当研究所では、労働安全衛生に関する研究成果を皆様にわかりやすくご紹介するため、安全衛生技術講演会「労働災害防止のための研究から実践まで」(参加無料)を令和3年9月28日(火)の13時から17時にオンラインで開催致します。
 お申し込みは下記のURLからお願いします。
 なお、定員になり次第受付を終了させていただきますのでご了承ください。

 また、オンライン接続の方法などにつきましても下記のURLにてご案内しておりますのでご一読ください。

 ↓↓↓ どなたでもご参加頂けます。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/announce/2021/kouen.html


2.職場における化学物質管理等のあり方に関する検討会報告書の概要紹介
 ~ 化学物質への理解を高め自律的な管理を基本とする仕組みへ ~

 厚生労働省の「職場における化学物質管理等のあり方に関する検討会 報告書」概要の紹介を掲載しました。
 化学物質の管理が大きく変わる転換点となる報告書ですので、ぜひご確認ください。

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/groups/ghs/arikataken_report.html

3.研究員の公募について

 独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所は、新技術を対象とした労働安全研究に関心のある研究員、または新技術を対象とした研究・開発等の経験がある研究員を公募します。

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/jobs/kiyose_210901.html(2021/9/27応募を締め切りました)

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【152-2】コラム
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1.「作業環境における有機化合物分析の低濃度化と個人ばく露測定に向けて」
 (ばく露評価研究部 主任研究員 萩原正義)

 今年4月から作業環境測定の手法に「個人サンプリング法」という新しいデザイン・サンプリング法が選択できるようになりました。今のところ、一部の管理濃度が低い化学物質と、塗装作業等における「有機溶剤」および「特別有機溶剤」に限られていますが、今後、化学物質の個人ばく露サンプリングの重要性が高まるとともに、測定の高感度化も必要になると予想されます。
 本稿では、加熱脱着(固体捕集‐加熱脱着‐パージトラップ法)‐ガスクロマトグラフ分析法による高感度分析についてご紹介するとともに、著者らが開発したオルト‐フタロジニトリルの測定法についても解説します。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2021/152-column-1.html


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【152-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
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1. 「勤労世代肝疾患」について
 
 当機構では、労働災害の発生状況や行政のニーズを踏まえ、労災補償政策上重要なテーマや新たな政策課題について時宜に応じた研究に取り組んでおり、現在3領域10テーマの労災疾病等医学研究・開発を行っています。

 「労災疾病等医学研究普及サイト」には、各研究テーマの研究計画の概要を掲載していますので、ぜひご覧ください。
http://www.research.johas.go.jp/index.html

 今回は、その中で「勤労世代肝疾患」についてのご紹介です。
https://www.research.johas.go.jp/kinrou2018/index.html

 C型肝炎を主とするウイルス性慢性肝疾患は、勤労者世代にも多く発生する疾患です。従来の治療では週1回の注射のための通院や、様々な副作用、治療や通院期間が長期に及ぶことなどが勤労者にとって負担になっていました。
 2014年から導入された経口薬のみによる治療(DAA治療)により、C型慢性肝疾患患者の治療期間は最短で8週間にまで短縮されましたが、従来の治療でも見られた治療後の肝がん発症リスクについては未だ明らかになっていないため、がんの検査で年数回の受診が必要となります。
 本研究では、勤労者の健康支援および治療と仕事の両立支援に繋げるためC型慢性肝疾患の患者さんの経過観察を行い、その後の肝発癌や関連因子を検討することで、勤労者世代におけるインターフェロンフリー治療の意義とその後の効率的な経過観察体制の確立を目指しています。

 中間報告では、肝発癌の有無の評価を行いながらインターフェロンフリー治療の開始前および終了時における病理学的検査結果と発癌との関連を検討し、特定の検査値がその後の肝発癌予測因子となる可能性を明らかにしました。また、マウスを用いて肝腫瘍発生率を評価したところ、マウスモデルでは抗酸化作用を持つ特定の薬剤の投与による酸化ストレス抑制が肝発癌の抑制に有用である可能性が示唆されました。今後、これらの研究結果の論文化を行う予定です。


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mailmag@s.jniosh.johas.go.jp まで

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