安衛研ニュースNo. 142 (2020-11-06)
* 本メールは労働安全衛生総合研究所に配信を登録された方に配信しています。
** 次回配信予定:2020年12月4日(毎月第一金曜日発行)
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目次
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【142-1】お知らせ
- INDUSTRIAL HEALTH Vol.58 No.5 の発行・公開
- 労働安全衛生研究 Vol.13 No.2 の発行・公開
- 報告書「過労死等の実態解明と防止対策に関する総合的な労働安全衛生研究」の公開
- 研究員の受賞について(労働者健康安全機構 理事長表彰)
【142-2】コラム
「材料破断面評価のリアルと最前線」
(機械システム安全研究グループ 上席研究員 山際 謙太)
【142-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
- 「メンタルヘルス(平成30年度開始研究)」について
- 「令和2年度両立支援コーディネーター基礎研修」について
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【142-1】お知らせ
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1. INDUSTRIAL HEALTH Vol.58 No.5の発行・公開
当研究所の英文学術誌であるINDUSTRIAL HEALTH Vol.58, No.5を発行・公開しました。
巻頭言では、長時間労働の経済学として、賃金など経済学的側面からみた過重労働とその対策を米国ウェイン州立大学のマイケル・ベルザー教授に解説していただきました。
原著・短報として、日本人労働者における自閉スペクトラム症傾向と抑うつ症状(日本、国際医療福祉大学)、自治体職員におけるワーク・ファミリー・コンフリクトと健康との縦断的関連(日本,富山大学)、職場のソーシャル・キャピタル向上を目的とした介入の効果(デンマーク)、鶏肉処理工場における寒冷障害(タイ)などが報告されています。また、国別報告として、我が国の労働安全衛生法の主なポイントが解説されています(日本、小嶋編集委員)。
ご一読いただくとともに、皆さまの研究成果も積極的に投稿していただけますと幸いです。
↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/indhealth/(J-STAGE)
2. 労働安全衛生研究 Vol.13 No.2 の発行・公開
当研究所の和文学術誌である労働安全衛生研究 Vol.13 No.2を発行・公開しました。本誌は労働安全衛生分野全般を対象とし、調査及び研究の成果発表の場を、広く本分野の研究者、技術者、安全衛生担当者等に提供して、労働安全衛生に関する調査・研究の一層の振興を図ることを目的としています。 皆様の日頃の研究成果、調査結果等を積極的にご投稿下さるようにお願いいたします
ご一読いただくとともに、皆さまの研究成果も積極的に投稿していただけますと幸いです。
↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/josh/13/2/_contents/-char/ja/(J-STAGE)
3. 報告書「過労死等の実態解明と防止対策に関する総合的な労働安全衛生研究」の公開
当研究所では、上記報告書(令和元年度 総括・分担研究報告書;研究代表者 高橋 正也)を公開しました。
↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/houkoku/houkoku_overwork_2020.pdf#zoom=100 [PDF]
4. 研究員の受賞について(労働者健康安全機構 理事長表彰)
当機構では、労働安全衛生研究等の推進について顕著な功績のあった者を表彰し、その功労に報いることにより、職員全体の志気の高揚ならびに優秀な人材の確保等による労働安全衛生研究の活性化を図ることを目的として、毎年度、「労働安全衛生研究に係る表彰」を行っています。
↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2020/142-1.html [PDF]
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【142-2】コラム
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「材料破断面評価のリアルと最前線」
(機械システム安全研究グループ 上席研究員 山際 謙太)
前コラム(No. 87号)では、材料の破断面を調べると壊れた時の状況がわかる、という話を書きました。ただし、その状況を判断するには破壊の理解と解析の経験が必要です。こうした技術を持った技術者・研究者は年々減っており、これまでに培われてきた破断面の解析技術や経験は、諸先輩方の引退と共に失われつつあります。ところが昨今は破断面の調査に「科学的根拠に基づいている」ことが求められるようになりました。需要(科学的根拠)増加の一方で供給(技術者)が途絶えつつあるという現状にあって、知識の伝承や今後デビューする技術者をサポートするシステムの構築は急務と言えます。当コラムでは、私が日本材料学会のフラクトグラフィ部門委員会と研究コンソーシアムを通じて行っている活動についてご紹介いたします。
↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2020/142-column-1.html
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【142-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
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1. 「メンタルヘルス(平成30年度開始研究)」について
うつ病等の精神疾患は、抑うつ気分が改善した後でも、認知機能(記憶、作業記憶、注意、処理速度、遂行機能等)が十分に回復するまでに時間を要することがあります。このことが、職場復帰した精神疾患の罹患者が職場で十分なパフォーマンスを発揮できない原因になっているのではないかと言われています。
また、精神疾患と診断されていない労働者の中にも、ストレスや加齢による認知機能障害を抱えている方がいます。
平成30年7月から開始した本研究では、精神疾患の有無に関わらず労働者の認知機能を検査し、労働生産性に影響を及ぼしているかを検討しています。そして影響があると分かった場合は、希望者に認知機能回復のためのトレーニングを行い、それが認知機能の改善および労働生産性の向上に繋がるのかも検証しています。
さらに、労働者一人ひとりに合わせたサポートを行うことで、職場のメンタルヘルス対策はもとより、より良い社会生活への適応やQOL(生活の質)に繋げていくことを目的としています。
本研究では産業医と共同して、精神科医が臨床で得た知見を産業保健の予防領域に応用する可能性を検討しており、これが本研究の特色になっています。
令和2年度は、企業に勤務する研究協力者の労働生産性やQOLに係る半年毎のフォローアップ評価を継続するとともに、希望者に実施した認知トレーニングの効果検証を行っています。
本研究の詳細については、「労災疾病等医学研究普及サイト」をご覧下さい。
https://www.research.johas.go.jp/mental2018/index.html
2. 「令和2年度両立支援コーディネーター基礎研修」について
「治療と仕事の両立」とは、病気を抱えながらも働く意欲・能力のある労働者が適切な治療を受けながら生き生きと就労を続けられることです。
そのためには、働く人々の治療と仕事の両立に向け、支援対象者(=患者,労働者)、主治医、会社・産業医 間のコミュニケーションが円滑に行われるよう支援する「両立支援コーディネーター」が必要です。当機構では両立支援コーディネーターを養成するための研修事業を行っています。
平成27年度からは両立支援コーディネーター基礎研修を開催しており、令和元年度までに全国で51回開催し、同年度末までに4,129人のコーディネーターを養成しました。これは、政府が決定した「働き方改革実行計画」における目標(2020年度までに両立支援コーディネーターを2,000 人養成)の2倍以上になります。
令和2年度は、まだ研修を開催していない全ての都道府県において開催する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大のため広範な地域から受講者や講師が集まる形式の開催を見送り、オンライン(Web)形式に変更しました。
オンライン研修は、事前に動画配信研修(10日程度の期間中、任意の時間に視聴可)を受講した後、特定の「Webライブ講習」開催日にリアルタイムで研修(演習を含む)を受講する形式となっています。
今年度予定しているオンライン研修は10月23日(金)で全5回の募集が終了しましたが、今後も開催が決まりましたら労災疾病等医学研究普及サイト、労働者健康安全機構ホームページで告知します。
両立支援コーディネーター基礎研修に関することはこちら
https://www.research.johas.go.jp/ryoritsucoo/
令和2年度両立支援コーディネーター基礎研修開催日程はこちら
https://www.johas.go.jp/tabid/1830/Default.aspx
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【ご注意】
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mailmag@s.jniosh.johas.go.jp まで
ご返信いただきましても対応いたしかねますので、あらかじめご了承ください。
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