労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo. 123 (2019-02-01)


* 本メールは労働安全衛生総合研究所に配信を登録された方に配信しています。
** 次回配信予定:2019年3月1日(毎月第一金曜日発行)
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目次
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【123-1】お知らせ
  1. 「労働安全衛生総合研究所 一般公開」のお知らせ(第二報)
  2. 労災疾病等医学研究普及サイトのご案内(その1)
    「騒音、電磁波等による感覚器障害」分野(第1期~第2期研究)について
  3. 労災疾病等医学研究普及サイトのご案内(その2)
    「じん肺」テーマについて

【123-2】コラム
 1.「神経細胞は本当に放射線に強いのか?」
  (産業毒性・生体影響研究グループ 特定有期雇用 柏木 裕呂樹)
 2.「過信は禁物!静電気対策」
  (電気安全研究グループ 首席研究員 崔 光石)

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【123-1】お知らせ
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1. 「労働安全衛生総合研究所 一般公開」のお知らせ(第二報)
 労働安全衛生総合研究所では、研究施設の一般公開(無料)を次のとおり行います。

・働く人の安全に関する研究施設公開(清瀬地区):
  平成31年4月17日(水)13:00~17:00
・働く人の健康に関する研究施設公開(登戸地区):
  平成31年4月21日(日)13:30~17:00

多数の方々のおいでをお待ちしております。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/announce/2019/open2019/index.html


2.労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 (その1)
 「騒音、電磁波等による感覚器障害」分野第1期~第2期研究について

 第1期~第2期の「騒音、電磁波等による感覚器障害」分野(感覚器障害分野)研究では、勤労者の高齢化に伴い糖尿病を持つ労働者が増加している中、糖尿病網膜症が重症化する前の効果的な治療法について研究を行いました。
 第1期研究においては、仕事を続行しながらでは容易に受診できない現状や、仮に視力が回復しても職場復帰が困難となる可能性が明らかとなり、いかに「失職しないように治療するか」が網膜症治療の重要な課題であることが明らかとなりました。いわゆる「就業と治療の“ジレンマ”」です。

詳しい研究内容は、こちらをご覧ください。
https://www.research.johas.go.jp/kankaku/index.html

 第2期研究では、過去に登録された糖尿病網膜症症例における治療別(経過観察、光凝固、硝子体手術)の視力予後について調査を行いました。
詳しい研究内容は、こちらをご覧ください。
https://www.research.johas.go.jp/22_kankaku/index.html

 その結果、硝子体手術は糖尿病の病態を改善させ、さらに長期間安定させることができる可能性がある治療法であることが示唆されました。また、従来の「20ゲージ(20G)」から「25ゲージ(25G)」というより細い手術器に変更することで硝子体手術の低侵襲化を図り、入院日数の変化を評価したところ、25Gのほうが著明に短縮しており、早期の職場復帰につながる手術法であることが分かりました。


3. 労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 (その2)
 「じん肺」テーマ(平成30年度開始)について

■「じん肺」とは
 じん肺とは石炭などの炭素原料や、アルミニウムなどの金属の粉じんを吸うことで、肺が硬くなり、呼吸が困難になる疾病です。代表的な症状は咳、痰、喘鳴、息切れです。また、じん肺にかかると肺結核や肺がんなどの合併症への罹患リスクが増大します。

■じん肺の状況について
 じん肺は現在、じん肺健康診断などの制度が整備されたため、患者数自体は減少傾向にあります。しかし、現在も55万人の労働者が粉じん作業に従事しているため、じん肺について研究を行い、疾病について解明していくことは、労災を防止するためにも、労災を迅速に認定するためにも、とても重要なことです。

■労働者健康安全機構での研究
当機構では過去に、じん肺の合併症や診断方法について研究を行ってきました。
今年度からは新たに3つの研究項目を設定し、じん肺の労災認定の迅速・適正化に寄与することを目的とします。
①続発性気管支炎における膿性痰中エラスターゼ測定
②じん肺における間質性肺炎の合併頻度に関する研究
③MRIによるじん肺大陰影と肺がんの鑑別

詳しい研究内容は、「労災疾病等研究普及サイト」をご覧ください。
https://www.research.johas.go.jp/jinpai2018/

また、当機構では医師対象のじん肺診断技術研修を毎年開催しています。
詳細はこちら→ https://www.research.johas.go.jp/jinpai2018/kenshu.html


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【123-2】コラム
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1.「神経細胞は本当に放射線に強いのか?」
 (産業毒性・生体影響研究グループ 特定有期雇用 柏木 裕呂樹)

 放射線は工業、農業や医療現場など幅広い分野で用いられ、私たちの生活に密接に関係していますが、被ばくすると種々の健康障害を起こす可能性があります。放射性物質や放射線装置を扱う労働者の健康被害を防ぐために、放射線からの防護、定期的な健康診断や放射線に関する教育などが法律で義務付けられています。しかし、被ばくを完全に無くすことは困難で、事故等で被ばくする可能性や、がん治療のため放射線の照射を受ける場合があります。また、頭部に放射線を受けた場合には、アルツハイマー病によく似た症状を引き起こすことも報告されていますが、そこに注目した研究例は少ないのが現状です。本コラムでは神経細胞に対する放射線の影響を評価した研究について紹介します。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/123-column-1.html


2.「過信は禁物!静電気対策」
 (電気安全研究グループ 首席研究員 崔 光石)

 冬になると空気の乾燥が気になります。ドアノブに触れた瞬間などに「バチバチッ」と発生する静電気に不快な思いをされた方も多いことでしょう。特に産業現場では、高分子材料などの絶縁物が広く使用されるため静電気が発生しやすく、これに起因して火災・爆発災害が発生しています。これらの静電気災害を防止するために様々な対策が取られていますが、適切な対策でなければ意味がありません。当コラムでは、誤りやすい静電気対策の例と、それに対する留意事項を3点ご紹介します。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/123-column-2.html


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