労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo. 122 (2019-01-11)


* 本メールは労働安全衛生総合研究所に配信を登録された方に配信しています。
** 次回配信予定:2019年2月1日(毎月第一金曜日発行)
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目次
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【122-1】お知らせ
  1. Industrial Health Vol.56 No.6 の発行・公開
  2. 「労働安全衛生総合研究所 一般公開」のお知らせ(第一報)
  3. 第3回WHO協力センター西太平洋地域フォーラム参加報告
  4. 労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 – 「メタボローム」について
  5. 労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 – 「糖尿病の両立支援」について

【122-2】コラム
  「閉まる扉による骨折リスクの考察(続:エレベーターの危険性)」
  (機械システム安全研究グループ 主任研究員 岡部 康平)

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【122-1】お知らせ
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1. INDUSTRIAL HEALTH Vol. 56 No.6を発行・公開しました
 当研究所が発行する英文学術誌であるIndustrial Health Vol.56, No.6を発行・公開しました。
 今回の号では2017年12月に北九州市で開かれたAsia Pacific Symposium on Safetyで発表された論文の中から、査読を経て選定された論文がのべ4編掲載されています(韓国、安衛研、日本、マレーシア)。
 加えて、総説として心拍変動と職業性ストレス(フィンランド)、交代勤務者の朝型夜型(米国)が公表されています。原著では職場のイノベーションに伴う情緒的疲弊(ドイツ)、職業性ストレスと虫歯(日本)、症例報告では1,2-ジクロロプロパンばく露による急性中毒性脳症、各国報告としてブルネイ・ダルサラームにおける職場での死亡事故が報告されています。
 ご一読いただくとともに、皆さまの研究成果も積極的に投稿していただけますと幸いです。
 ご質問などがございましたら、本誌事務局( ihjim@h.jniosh.johas.go.jp )までお気軽にお問い合わせください。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/indhealth/list/-char/en (J-STAGE)


2.「労働安全衛生総合研究所 一般公開」のお知らせ(第一報)
 労働安全衛生総合研究所では、研究施設の一般公開(無料)を次のとおり行います。

・働く人の安全に関する研究施設公開(清瀬地区):
  平成31年4月17日(水)13:00~17:00
・働く人の健康に関する研究施設公開(登戸地区):
  平成31年4月21日(日)13:30~17:00

多数の方々のおいでをお待ちしております。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/announce/2019/open2019/index.html


3. 第3回WHO協力センター西太平洋地域フォーラム参加報告
 2018年11月22~23日に、ベトナムのホーチミン市において第3回のWHO協力センターの西太平洋地域の会議があり、過労死等防止調査研究センターの吉川徹と蘇リナ、人間工学研究グループの時澤健が参加しました。この会議は東アジアや東南アジア、オーストラリアや太平洋の島嶼地域などを含む西太平洋地域で活動を行うWHO協力センターが一堂に会して、これまでの活動を報告すると共に、今後の活動プラン等について話し合う会議です。2日間の日程で、前回の会議からの進展の総括と展望に関する報告や、WHOの保健戦略に基づく各協力センターの取り組みについて活発な意見交換が行われました。本稿では、スケジュール順に会議内容を紹介します。

https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/122-1.html


4.労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 – 「メタボローム」について
 「メタボローム」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?「メタボリック」ではありません。「メタボローム」とは細胞内代謝によって作られた低分子化学物質の総称で、核酸(DNA)やたんぱく質のほか、糖・有機酸・アミノ酸など数千種に及びます。このメタボロームを解析することで、さまざまな疾患の発症を予測できる可能性があると考えられています。

(1)過重労働・ストレス下における心疾患イベントを予測する因子
 メタボローム解析を行うことにより、過労死の要因となっている「心臓疾患」発症に至る予測因子、関係因子となりうる定量的マーカーの推測・同定を行い、労働者の過労死予防につなげることを目的とした研究です。

(2)早期慢性膵炎の疾患概念の研究と新規診断法の開発
 メタボローム解析を行うことにより、勤労男性に発生率の高い早期慢性膵炎の疾患概念を明らかして早期診断法の開発を行うとともに、早期慢性膵炎と職場ストレス等との関連について検討する研究です。

↓↓↓ 詳しくは、「労災疾病等医学研究普及サイト(メタボローム)」をご覧ください。
https://www.research.johas.go.jp/metabolome/


5. 労災疾病等医学研究普及サイトのご案内 – 「糖尿病の両立支援」について
 「今回は「両立・職場復帰支援(糖尿病)」についてのご紹介です。
 就労している糖尿病患者へのアンケート調査結果では、糖尿病であることで約半数の方が就労上困っていることがあると回答しています。具体的な内容としては、「仕事で食事時間が不規則」になるとの訴えが22%と最も多く、「宴会や接待に出にくい」との意見も8.6%となっています。また、意識障害などを起こす可能性のある「低血糖」の問題は7.4%、「インスリン等を打ちにくい」が6.3%。その他、糖尿病の症状である「トイレが近い」が10.5%、合併症の影響による「視力低下」が8.6%となっています。

https://www.research.johas.go.jp/22_ryoritsu/themaB01.html
https://www.research.johas.go.jp/22_ryoritsu/themaB02.html

 この研究の患者アンケート調査は,中部ろうさい病院糖尿病センター受診中の糖尿病患者、及び近隣実地医家受診中の糖尿病患者を対象に447人が回答(第1次調査)、また、横浜労災病院等受診中の糖尿病患者、及び中部等近隣実地医家受診中の糖尿病患者を対象に1,301人が回答(第2次調査)しています。

↓↓↓詳しくは以下をご参照ください。
https://www.research.johas.go.jp/booklet/pdf/2nd/12-2.pdf [PDF:10.7M]
https://www.research.johas.go.jp/booklet/pdf/2nd_digest/12-2.pdf [PDF:4.73M]


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【122-2】コラム
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閉まる扉による骨折リスクの考察(続:エレベーターの危険性)
  (機械システム安全研究グループ 主任研究員 岡部 康平)
 エレベーターの危険性について、約7年前のコラム(安衛研ニュースNo. 45)でご紹介しました。今回のコラムは、エレベーターの危険性の1つとして当時ご報告した「閉まる扉」による骨折リスクについての続報となります。まだ精査すべき課題が多くありますが、ようやく、その後の研究結果を報告できるようになりました。今回のコラムは学術的な内容が多く、少し読みにくいかもしれませんが、ご一読頂ければ光栄です。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2019/122-column-1.html

※以前のコラムは下記でご覧いただけます。
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2012/45-column.html


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