労働安全衛生に関する日韓国際ワークショップ(I-WISE2024)参加報告とKOSHA訪問
1.I-WISEとは
I-WISE(International Workshop on Industrial Safety Engineering)は当研究所と研究協力協定を締結している韓国側4機関、OSHRI(Occupational Safety and Health Research Institute、韓国産業安全保健研究院)、国立ソウル科学技術大学校、国立釜慶大学校、国立忠北大学校との研究交流を目的として開催されているワークショップです。その歴史は古く、2004年に開催された産業安全に関する国際シンポジウム(Internal Symposium on Industrial Safety 2004, ISIS2004)を前身として、およそ2年おきに日本と韓国で交互に開催されてきました。名称はISISH、WISH、IWISHと変更されてきましたが、COVID-19の影響で開催できなかった2020年を除き定期的に開催されてきております。前回WISH2022はWeb会議として釜慶大学の主催で開催され、今回は引き続き同大学にて対面での開催となりました。
2.概要
今回は韓国4機関が各々1件ずつ、弊所から4件の発表が行われました。講演のタイトルについては、以下のリンクをご覧下さい。
I-WISE2024 brochure[PDF]
人間工学的な姿勢と短期記憶の関係、静電気帯電の計測・災害に関する報告などについて、活発な議論がなされました。
次回は2026年に当研究所が中心となって日本で開催する予定です。

ワークショップ後の集合写真長
3.KOSHA訪問
上記I-WISE2024に合わせ、我が国の中央労働災害防止協会に対応する、KOSHA(Korean Occupational Safety and Health Agency, 韓国産業安全衛生公団)へ伺ってきました。韓国政府主導により、政府関係組織が韓国各地へ移転されたことからKOSHAは釜山より1時間ほど北に位置する蔚山にあります。KOSHAの下にOSHRIが設置されており、弊所同様労働安全衛生に関する研究が活発に行われております。今回は先日発生したリチウム電池の爆発災害を受けて、大規模な血液サンプルを保管し、個別の病院にその分析方法を指導する研究室と石綿の分析を担う研究室を見学し、大幢所長代理から日本の建設業に関する労働災害についての講演を行いました。

大幢所長代理とKOSHAのAhn理事長

大幢所長代理の講演後の記念写真