労働安全衛生総合研究所

安衛研ニュースNo. 172(2023-05-12)


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** 次回配信予定:2023年6月2日(毎月第一金曜日発行)
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目次
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【172-1】お知らせ
  1. 「職場の化学物質管理に関する業種別マニュアル等の紹介」の発行・公開
  2. 技術指針「可燃性粉体塗料用静電ハンドスプレイ装置の安全要求事項および試験方法」の発行・公開
  3. INDUSTRIAL HEALTH Vol.61, No.2 の発行・公開

【172-2】コラム
  1. 脚立のステップの狭さと作業姿勢の相乗効果によるバランスの乱れについて
      (リスク管理研究グループ 主任研究員 菅間 敦)

【172-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
  1. 「メンタルヘルス」について

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【172-1】お知らせ
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1. 「職場の化学物質管理に関する業種別マニュアル等の紹介」の発行・公開

  当研究所では、化学物質への理解を高め自律的な管理を基本とする仕組みに向けた法令改正情報や関連情報を公開しています。

     ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/groups/ghs/arikataken_report.html#kokudaikyo0503


2. 技術指針「可燃性粉体塗料用静電ハンドスプレイ装置の安全要求事項および試験方法」の発行・公開

 技術指針「可燃性粉体塗料用静電ハンドスプレイ装置の安全要求事項および試験方法」(TR-50:2022)を発行・公開しました。

 ↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/tr.html

3. INDUSTRIAL HEALTH Vol.61, No.2 の発行・公開
 当研究所の英文学術誌であるINDUSTRIAL HEALTH Vol.61, No.2を発行・公開しました。本号の論説では、日本の労働衛生工学の過去と未来について当誌の小嶋純編集委員が考察しています。原著では、断眠中のパフォーマンスと感情的な刺激の効果(日本、江戸川大学)、企業文化と労働災害(韓国)、運動中の循環系に与えるN95マスクと電動ファン付呼吸用保護具の影響比較(インド)などに関する論文が掲載されています。現場報告としてギグワーカーのストレス対処(オーストラリア)、国別報告として建設業における安全衛生経費予算の改善方策(韓国)などが議論されています。
 ご一読いただくとともに、皆さまの研究成果も積極的に投稿していただけますと幸いです。

 ご質問などがございましたら、本誌事務局( ihjim@h.jniosh.johas.go.jp )までお気軽にお問い合わせください。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。(J-Stage) ↓↓↓
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/indhealth/

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【172-2】コラム
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脚立のステップの狭さと作業姿勢の相乗効果によるバランスの乱れについて
 (リスク管理研究グループ 主任研究員 菅間 敦)

 墜落・転落による死傷災害のうち、脚立やはしごからの転落は20%以上を占めます。災害原因としては、作業中に姿勢のバランスを崩す事例が最も多いことがわかっており、経験的には荷物を持った状態や、上を向いた姿勢での作業中にバランスを崩しやすいことは知られています。しかし、このような作業姿勢と姿勢の不安定さの関係について、科学的な検証は十分にされていませんでした。そこで我々は、脚立・はしご作業を想定し、足場の広さと作業姿勢という因子の相乗効果が、姿勢のバランスに与える影響について調査しました。

↓↓↓ 以下のリンク先で内容をご覧ください。 ↓↓↓
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2023/172-column-1.html

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【172-3】労災疾病等医学研究普及サイトのご案内
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1. 「メンタルヘルス」について

 ○ 精神疾患の労災認定は増加傾向にあり、休職期間が比較的長期にわたること、及び休職と復職の繰り返しや生産性の低下等が問題となっており、その経済的損失は大きいものと考えられます。

○ 精神疾患罹患で休職後、職場復帰可能かどうかの判断は、主治医や産業保健スタッフが「症状の改善」をメインに検討することが多く、実際の業務遂行にかかわる「認知機能の改善」を評価対象とすることは少ないものと考えられます。一方で、精神疾患患者の職能をはじめとする社会機能には、症状より認知機能が大きな影響を及ぼすことが知られています。

○ また、発達障害者に対し、コミュニケーション障害が主に注目され、不適応の要因について認知機能障害が影響しているかどうかの評価は十分でないと考えられる。特性や認知機能を把握し、適切に対応することにより、離職率や休職率が低下する可能性も考えられます。

○ これらを踏まえ、当機構の労災疾病等研究として「職場におけるメンタルヘルス不調の予測因子の検討に関する研究」を実施しています。

  本研究では、労働者の認知機能を評価し、生産性低下、離職率、休職率、疾病増悪、Quality of Life(QOL)低下の予測因子となり得るか検討し、認知機能評価や発達障害傾向の評価が、適正配置や復職判定、労災疾病の未然防止に有効か否かの検証をすることを目的としています。

○ 令和3年5月をもって全てのデータ収集が終わり、その分析の結果、労働生産性と客観的な認知機能、性別、レジリエンス、睡眠障害の有無との関連が示唆されました。現在、ベースラインの各指標と48週後の労働生産性との関連についても解析を行っています。

○ 本研究の詳細は、「労災疾病等医学研究普及サイト」でご覧ください。

https://www.research.johas.go.jp/mental2018/index.html


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