労働安全衛生総合研究所

安全資料 SD-67 の抄録

安全帽の耐候性について(第一報)

SD-67
三田村 正智,末吉 昭一

 現在各事業場で使用されている一般工事用の安全帽の帽体には各種の材質があり、熱可塑性樹脂のPE.PC. ABSなどの各種のものが耐衝撃用および耐電用として広く使われている。
 しかし、これらの樹脂について樹脂メーカあるいは成型業者は新品の機械的または電気特性のすぐれた点のみに注目して、かくれた欠点、すなわち、各現場で使用している間に、太陽光線中の紫外線に暴露することにより、酸化が進み、劣化して、僅かの衝撃にも破砕して、安全帽としての役目を十分果たせないことを軽悦している。
そこで埼玉県岩槻市谷下昧重松製作所岩椒工場の南側屋根斜面に45゜の頻斜をもった暴露台を設置して、1965年5月15日~1966年5月14日の1年間自然暴露し、第1回として3カ月経過、第2回以後それより1.5カ月ごとに試験体を採り、衝撃.静荷重圧縮、およびカタサ試験等によって劣化程度を調べた。
 本報告はその結果をまとめたものである。


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