労働安全衛生総合研究所

特別研究報告 SRR-84-1 の抄録

運搬機械の転倒災害防止に関する研究

軟弱地盤における荷重‐沈下特性(関東ロームの場合)

SRR-84-1-2
堀井宣幸,吉久悦二
 軟弱地盤における移動式クレーン等の転倒災害の多くは,アウトリガの異常沈下が原因と考えられる。本研究は,軟弱地盤での転倒防止対策を確立する上で必要な,軟弱地盤の土質力学的特性を明らかにするため行われたものである。このため模型地盤と現場盛土地盤において,各種の載荷板を用いた載荷実験を行い,軟弱地盤の荷重–沈下特性および載荷板の形状の違いが荷重–沈下関係に及ぼす影響等について検討を行った。(図23,表4,写1,参11)

移動式クレーンの転倒災害防止(ゆるい傾斜地盤上で旋回するクレーンの運動解析)(転倒防止用アウトリガの試作)

SRR-84-1-3
前田豊
 クレーンのつり荷に振れがあるとき,最大の振れ角度となるときに最大の転倒モーメントが生じるための条件について検討した。つづいて緩い傾斜地上で旋回するクレーンのつり荷の運動を与える運動方程式をたて,電子計算機により解を求めた。最後にアウトリガフロートの形状を変えたものを試作し,アウトリガが地中に埋り込んだための転倒災害を防止する方法について検討した。(図12,表3,写真2,参4) 

フォークリフトの転倒災害防止(エアバッグ方式安全装置の開発)

SRR-84-1-04
深谷潔,杉本旭
 フォークリフトの転倒ことに横転による災害を防止するための安全装置についての研究を行った。
 フォークリフトの数理モデルを作り,その横転の危険性について評価し,また,模擬運転台の横転実験により,運転者の挙動について考察した。
 安全装置の一例として,横転時に,運転者が車外に飛び出るのを防止し,合わせて転倒時の衝撃を緩和するエアバッグ式安全装置を試作し,その有効性について検討し,エアバッグ方式の有効性を確認した。(図15,表7,写真3,参5)


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