労働安全衛生総合研究所

介護者QWL簡易尺度

本尺度は、介護職員(以下、介護者と記載)の労働生活の質(Quality of Working Life:QWLと以下記載)を簡易的に評価する尺度です。QWLとは、仕事のやりがいや働きやすさ、職務満足度などの勤労生活の質的向上に係わる概念のことです。介護職場では、離職防止や雇用促進などの観点から、働きやすい職場の構築が求められており、介護者のQWL向上が必要になっています。本尺度を用いることで、介護職場における介護者のQWL改善の取り組みの効果を評価することができます。

介護者QWL簡易尺度

<評価方法>
 項目ごとに当てはまる数字を○で囲み、4項目の合計点数を算出します。合計点数は、高いほどQWLが高く、低いほどQWLが低いことを意味します。介護施設全体のQWLを評価する場合には、介護者全員の合計点数から平均値を算出してください。

<妥当性・信頼性>
 本尺度は、既存尺度との関係や反復測定などにより、妥当性および信頼性が得られています。詳細は、産業衛生学雑誌 64巻に掲載の「介護者の労働生活の質(QWL)評価のための簡易尺度の提案」(DOI:https://doi.org/10.1539/sangyoeisei.2021-024-C)をご参照ください。

ダウンロード 介護者QWL簡易尺度.pdf (136KB)

<QWLの改善>
 介護者のQWLを改善するには、介護職場において介護者のQWL向上を妨げている問題を抽出し、その問題に対する具体的な対策を検討して取り組む必要があります。当研究所の「介護施設における介護者の労働生活の質(QWL)向上のためのアクション・チェックポイント」は、チェックリストにより問題点を抽出し、具体的対策例を参考に問題のある項目の解決策を考えます。QWLの改善で重要なことは、これらの取り組みを切っ掛けに改善しようという意識を持つことです。また、施設の管理者と介護者が一緒になって取り組むことも必要です。

 「介護者QWL簡易尺度」および 「介護施設における介護者の労働生活の質(QWL)向上のためのアクション・チェックポイント(PDF)」 は無料で使用できますので、ダウンロードしてご活用ください。

担当者:岩切一幸
iwakiri@h.jniosh.johas.go.jp


刊行物・報告書等 研究成果一覧