労働安全衛生総合研究所

「東日本大震災における石綿に係る廃棄物及び船舶解体処理時の石綿飛散状況把握及びばく露防止対策」第1回現地調査結果について

 東日本大震災の復興作業において石綿飛散の可能性のある作業に従事する場合、その作業における石綿飛散状況を把握することは作業者の健康を守る上で必要不可欠である。特に震災に伴って発生した今回のような事態はこれまでに例がないことであり、基礎的な知見が不足していることが問題となる。当研究所では、震災対応特別研究「東日本大震災における石綿に係る廃棄物及び船舶解体処理時の石綿飛散状況把握及びばく露防止対策」により、これらの課題に対して取り組んでいるところである。本研究では、がれき処理や船舶解体等、震災後の復旧・復興作業の中で新たに発生している石綿へのばく露の可能性の高いと思われる作業を中心に、最終処分までの各処理作業工程での石綿飛散状況に関する調査を行い、リスク評価とばく露防止対策を提案することで、震災の復旧・復興作業に従事する労働者の健康被害の防止に寄与することを目的とする。そのため現地の作業場において、作業環境中の石綿飛散状況を把握するために、作業現場において対象となる石綿の同定・把握、作業記録、リアルタイムモニタリング、定点測定及び個人サンプラーによる測定等を行い、得られた結果について、特にばく露が懸念される事例に対しては随時情報提供を行うものとする。


 

報告書全文[PDF:1,015KB]


刊行物・報告書等 研究成果一覧