介護者のための腰痛予防マニュアル 〜安全な移乗のために〜

5. 体操の実施

 腰を痛めやすいのは休日あけの午前中です。頭も体も、エンジンがかかるのに時間がかかるのです。作業前に体を目覚めさせ、素早く動けるよう準備体操をしましょう。入浴後などに普段からストレッチ体操で筋肉を伸ばしていると、腰痛の予防に役に立ちます。ストレッチ体操は、反動をつけずゆっくりと行いましょう。回数は自分の体と相談しながら無理をしない程度がよく、「テレビをみながら」など、構えず気軽に行いましょう。


床で行う方法
腰を伸ばす体操イメージ

腰を伸ばす体操

 仰向けになり、両手を頭の後ろで組み、左ひざを曲げ、そのまま下半身を右側にゆっくりひねっていきます。左ひざを床につけるつもりで腰の筋肉を伸ばすようにそのまま10秒程度静止し、ゆっくり元に戻しひざを伸ばします。右も同様に行いましょう。

背筋を伸ばす体操イメージ

背筋を伸ばす体操

 仰向けになって両手で両ひざを強く抱え込み、10〜20秒程度そのまま保ちます。そのあと、息を吐きながらゆっくりとひざを伸ばします。


イスや壁を利用して行う方法
足と腰を伸ばす運動イメージ

足と腰を伸ばす運動

 イスや壁など動かないものを支えにして、両足を前後に大きく開き、腰を20秒ほど押します。

腰と背中を伸ばす体操イメージ

腰と背中を伸ばす体操

 イスに座り、両ひざの間に肩、頭を20秒ほど入れます。