労働安全衛生総合研究所

技術資料 TD-No.11 の抄録

化学物質の危険性に対するリスクアセスメント等実施のための参考資料
-暴走反応に関するシナリオモデルの活用事例及び混合危険に関するシナリオ検討時の着眼点リストの活用事例-

TD-No.11
佐藤嘉彦,島田行恭,西脇洋佑

 厚生労働省では、化学物質による災害を防止するために、平成28年6月から通知対象物質について、リスクアセスメント等の実施の義務化を行い、化学物質の適正な管理を推進した。また、いわゆる「自律的な管理」を導入する政省令改正を行い、令和6年4月より完全施行された。自律的な管理においては、リスクアセスメントの結果に基づき、災害防止のために講ずべき措置を事業者が検討し、実施する必要があり、リスクアセスメント等の重要性が増している。
 労働安全衛生総合研究所では、化学物質のリスクアセスメント指針の進め方に沿った火災・爆発等防止のためのリスクアセスメント及びリスク低減措置の検討・実施の進め方(安衛研手法)を取りまとめ、公開している。また、安衛研手法の実施に参考にする情報として、暴走反応により火災・爆発に至るシナリオ等をまとめたシナリオモデルを作成するとともに、混合危険に関するシナリオを検討する際の着眼点、及びその着眼点に関連付けたリスク低減措置例のリストを作成し、公開している。作成したシナリオモデルや着眼点リストをリスクアセスメント等の実施に活用してもらうためには、これらを活用したシナリオ同定等の事例を示して、理解を深めてもらうことが必要である。
 そこで、暴走反応に関するシナリオモデルを活用して、暴走反応についてのシナリオ同定及びリスク低減措置の検討を実施した事例を示す。また、混合危険に関するシナリオを検討する際の着眼点リストを活用して、安衛研手法によるシナリオ同定及びリスク低減措置の検討結果を見直した事例を示す。

キーワード:危険性に対するリスクアセスメント,火災・爆発災害シナリオ同定,リスク低減措置,リスクアセスメントの実施事例


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