労働安全衛生総合研究所

スリーステップメソッド 考えはじめの1歩(解答1)

解答




 本質的安全設計方策には、この図から導かれる基本的な3つの考え方があります。まずひとつは、危険源を取り除いてしまうことです(図2(a))。 危険性や有害性のない材料の使用や、挟まれないように隙間を広げる、などがこれに該当します。2つめは、人を取り除いてしまうことです(図2(b))。危険な作業の廃止や、作業の自動化がこれに該当します。3つめは、人と危険源を無理やり柵で隔てるのではなく、人と危険源とを離して、危険源の危険区域と人の存在領域の交わりをなくすことです(図2(c))。危険区域の外側から作業をできるようにする、キャットウォークを設けて人が危険な箇所を通らないでもすむ構造にする、などが該当します。鉄道の場合には、立体交差ですね。そして、もうひとつ重要な考え方があります。エネルギの低減です。可動部の速度を落とすことなどが該当します。このエネルギの低減は、図から導き出すことはできないのですが、とても重要な方策ですので、強引ですが図2(d)として描いてみました。
 このように、本質的安全設計方策は、図であらわすと4つの簡単なパタンに分類することができます。これをよく覚えておいて下さい。

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